NTBの『EXPEDITION STRIKER』が、キャンピングカー業界では初めてとなる「フェーズフリー認証」を取得しました。日常と災害時の垣根をなくすフェーズフリーの思想に基づき、平時にはレジャーやワークユースに、非常時には被災地での電力や居住空間の確保など共助の拠点として高いレベルで実装できている点などが第三者機関に評価されました。あわせて「特設サイト」も公開しましたのでのでお知らせします。

『EXPEDITION STRIKER』がキャンピングカー初のフェーズフリー認証を取得

『EXPEDITION STRIKER』特設サイト:https://ntbcamp.co.jp/striker-phasefree/

“もしものときにも役立つものを生活に取り入れる”フェーズフリー認証とは

フェーズフリー認証とは、「日常時」と「非常時」の区別(フェーズ)を超えて、いつでも役立つ製品やサービスであることを第三者機関が認める認証制度です。一般社団法人フェーズフリー協会が運営しており、災害対策が「特別なもの」ではなく「日常の中に自然に組み込まれている」ことを目指しています。

詳しくは「フェーズフリー総合サイト」をご覧ください:https://phasefree.net/

『STRIKER』フェーズフリー認証取得のポイント

  • 車両設計思想と機能性
  • 新型シャシのユニバーサルな優位性
  • 優れた発電性能とシェアリング性

『STRIKER』がどこでも誰にでもフェーズフリーな“居場所”になる理由

1.EXPEDITIONボディーが悪路での走破性と快適な居住性を高次元で両立

キャブと居住空間をあえて分離することで、シャシのねじれを活かしてタイヤの接地性を高め、高低差のある荒れた路面での対応力が向上しました。さらに、業界初のオールアルミ製シェルを採用し、高強度・軽量化により安定走行と燃費向上にも貢献しています。

▶︎▶︎災害で悪路しか使えない場面でも、支援物資を届けられます。

2.AT限定でもOK。小回りの利く「Travio」シャシで誰でも手軽に乗れる

『STRIKER』は、いすゞのキャンピングカー専用シャシ「Travio」をベースに開発し、快適な乗り心地と高い走行性能を実現しています。
ディーゼルエンジン搭載でAT限定普通免許に対応。サイズは全長5m未満・全幅1.8mというコンパクトサイズ、かつ最小回転半径は軽自動車並みの4.4mで、狭い道も、街なかでも運転しやすいのが特長です。女性ドライバーやシニア層、若年層にも扱いやすく、運転する人を選ばないユニバーサルな設計です。

▶︎▶︎災害で誰でも運転しなければならないときも、安心して走行できます。

3.充実の電装装備で日常でも非常時でもオフグリッド・シェアリング

オフグリッドとは、公共インフラに頼らず電気や水などを自給する状態を指します。『STRIKER』は大容量のソーラーパネルを搭載し、家庭用エアコンや電子レンジも使える発電力を確保しています。市販の大型ポータブル電源も併用し、家庭や別現場に持ち出すことも可能です。

▶︎▶︎災害で地域全体が停電したときも、電気を生み出し周囲とシェアできます。

悪路走破性やオフグリッド性能を高めている

『STRIKER』のユニバーサル・デザイン

1.使う人に合わせて変えられる室内レイアウト

『STRIKER』の車内は柔軟に変えられる空間設計。脱着式のベッドマット、対面式のダイネット(居住部)、広い荷室など、休憩・作業・積載・仮眠などさまざまな目的に対応します。

2.乗り降りしやすいリアエントランス

『STRIKER』はリアエントランス仕様。狭い駐車場でも乗り降りしやすく電動格納ドアステップも装備。入り口からダイネット部分までの広い床面は長尺物を積むことも可能です。

3.運転席と客室、キッチンと客席の一体感を高めた新設計

「キャブアクセス」開口部の拡大で、運転席とダイネットとの行き来がよりスムーズに。リアキッチンにも開口部を設け、調理スペースと客席とのつながりも強化。

『STRIKER』のユニバーサル・デザイン

設計思想「関連性」の重要性と、『STRIKER』が今後担う社会的役割

フェーズフリー認証取得のポイントとなった、設計思想の「関連性」という概念は、キャンピングカーのQOLを高め、その延長線上に意識せず有事に備えることのできる「社会的意義のあるプロダクト」を誕生させました。「関連性」とは、運転席に座るドライバーとダイネットにいる家族の快適性、悪路での適応力、オフグリッド・シェアリングといった、車内外の快適性と円滑なコミュニケーション、そして共助を促す点を設計に取り入れる考え方です。

『STRIKER』の持つ性能がそのまま災害時にも役立つ「備えない防災」という新しい価値を社会に提供し、災害級の猛暑や都市インフラの老朽化などさまざまな社会課題の解決にも貢献します。また、それらの機能性は、企業や自治体におけるBCP(事業継続計画)の観点からも、公共性の高い移動型ライフラインとしての活用が期待されます。

『STRIKER』は、持続可能な開発目標(SDGs)の目標3(健康と福祉)・目標11(住み続けられるまち)・目標12(つくる責任、つかう責任)といった“持続可能なレジリエンス(回復力)の提案”としてSDGsの目標達成に向けて貢献してゆきます。

フェーズフリー認証審査員【総評】

一般的なキャンピングカーは日常での使い勝手や非常時の機動力に課題があったが、「EXPEDITION STRIKER」は、軽量化による燃費性能の向上と、都市部でも取り回しやすいコンパクトな車体により、日常利用のハードルを大きく下げている点が特長である。さらに、悪路でも全輪が地形に追従できる設計や、車体下部の地上高を高めた構造によって、災害時の移動・避難にも高い適応力を発揮する。車内の視認性や動線も工夫されており、車内外の円滑なコミュニケーションや共助を促す空間設計も評価が高い。独立性と関係性を兼ね備えたこの車両は、日常と非常時の両面で高い価値を提供するフェーズフリーなモビリティの先進事例であり、今後のライフスタイルや防災意識に新たな提案をもたらす可能性を秘めている。

公式チャンネルで『STRIKER』イメージ動画を配信開始

『STRIKER』のイメージ動画配信をYouTubeチャンネルで開始しました。

イメージ動画:https://youtu.be/5ijOrjCNPF8

EXPEDITION STRIKER

今後について

NTBは、2021年に災害現場の最前線を知る災害復興支援団体と共同開発した、有事にも頼もしいオフロード系キャンピングカー「EXPEDITION EAGLE」を開発、2024年には能登半島地震の被災地でボランティア活動を行う学生に向けて災害支援トラック『Dトラ』を寄贈するなど、“災害時に活躍できるクルマづくり”の枠組みを積極的に構築し続けております。今後もNTBは“楽しみながら災害に強い社会の実現”へ貢献してまいります。